いつでも穏やかに暮らすには (ペーパーバック版)

3月1日にFMアレクサンダーの4作目『いつでも穏やかに暮らすには』のペーパーバック版が出版されました。
https://www.amazon.co.jp/dp/4991081149
電子書籍との変更点
本文は、電子書籍版(Kindle)との差異は本文になく、ノドのために余白を少し変更しました。そのため、印刷部分からはみ出る画像だけ内側に寄せています。
ページ調整のための余白ページと最後のロゴをなくし、電子書籍版にデザインを寄せて表紙を新しく作成しました。
表紙のサイズを計算した後、ようやく慣れてきたAffinity Designerで作成しました。
関連エピソード
さて、以下の内容はフェイスブックの「アレクサンダーテクニーク」コミュニティでも同様の投稿しました。
1949年、アレクサンダー氏は投書「合理主義的発想とそれを実現させる問題」で次のように書きました。(専門家に対する返信から)1
「読者の皆さんにお約束したいのは、私の[最初の]投書に書いた結論は、実体験や観察の結果であり、56年間指導してきた『運用上の検証』ですから、単なる思いつきや感覚、あるいはその両方の結論ではありません。
・・・私の主張してきたテクニークは人類が進化し続けるものであり、意識の面で、手段の吟味により道筋の中で調整力を確保し(上書きした調整力ではなく)、刺激に対する反応に左右される心身機能を使うやり方や状態を変化し改善させるものです。」
この投書には『いつでも穏やかに暮らすには』から繰り返し引用した箇所があります。
私の教育経験から自分でわかったことを以下に示すと、ある人が既に特定の見解を受け入れ、自由を思考と動作から起こし、そして日頃から自由を謳歌する日常生活にいるならば、こうした説明はもはや無用であり、要するに、指揮する自由を思考や動作に内包するために維持を続けることもなく、よくよく考えて決意することもなく、採用する手順をそこで要求されるようにやることもなく、それというのも、そんな人が成功裏に運用する自己の使い方にいるならば、一方、自ら習慣的反動による思考や行為をしないからだ。
本書ではアレクサンダー氏の積み上げてきた実体験により得た知識を読者と共有しようとしています。
ここから加筆します。アレクサンダー氏の経験則で語った主張が氏の著作では多く発見できます。これは必ずしも科学的に証明できるものだけではありません。人間(個人)を扱う教育にはあいまいな側面が常に含まれていると私は考えています。つまり、ある人にはうまくいったやり方でも別の人には逆効果、というように。
結果として診断された問題の解決や姿勢の改善などが生じるかもしれませんが、当該ワークはアレクサンダー氏の個人的な実体験から発展した自身で問題を解決していく手法です。
もちろん彼の主張全てに同意するわけではありませんが、それでも宣伝文句に「ボディーワーク」とか「肩こり解・腰痛・姿勢改善」などを謳っているAT教師は、おそらく創始者の著作を読んだことがないのでしょうね。
本当に問題を自己解決したい方は氏の著作をを読んでみてください。レッスンに来られた方には質問にお答えします。
他も著作もあるのでよかったら読んでみてください。教室でも購入できます。
FM書店から購入のまとめ買いだと少しお得になります。
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追記: おそらく、この投書はアレクサンダー氏が公開した最後の文章です。1955年に新聞に送られた評論への返信がありますが、それは宣伝への謝辞でした。最初の投書への返信が2通あり、それぞれに2度返信しているため、文章は3つあります。今回引用したのは、2つ目の投書です。 ↩︎